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【作家を読む】独立研究者 森田真生 おすすめ5選

独立研究者として活動をする森田真生(もりた・まさお)さん。34歳。
大学や研究機関に籍をもたず、独立して研究を行っています。 森田さんの専門は数学。 数学者・岡潔に影響を受け、数学への道を志したという森田さんは、その思想も受け継ぎ、数学という、数字を含めて人間が作り出した対象を思索する楽しさから、この世界の成り立ち、「生きているとはどういうことなのか」を問い続けています。
研究発表のスタイルもユニークで、「数学の演奏会」や「数学ブックトーク」などのライブ活動を通じて数学から得た感動を知的に共有する、という実験的な活動を続けています。 森田真生さんを知る、おすすめ本をご紹介します。

森田真生さんプロフィール
1985年、東京都生まれ。独立研究者。東京大学理学部数学科を卒業後、独立。現在は京都に拠点を構え、在野で研究活動を続ける傍ら、国内外で「数学の演奏会」や「数学ブックトーク」など、ライブ活動を行っている。
2015年デビュー作『数学する身体』(新潮社)で第15回小林秀雄賞受賞を最年少で受賞。他に『数学の贈り物』(ミシマ社)、『アリになった数学者』(福音館書店)、編著に岡潔著『数学する人生』(新潮社)がある。

森田真生公式ウェブサイト http://choreographlife.jp/

森田真生さんおすすめ5選

数学的な発想・思索の流れに驚き、共感できる初エッセイ


書籍:数学の贈り物
(森田真生 / ミシマ社)
レビューを読む:https://www.honzuki.jp/book/278036/  

数式など直接数学に関する話題はなく、彼の日常の中で感じたり考えたりしたことが述べられるのですが、さすがに頭がいい人が考えることなので結構理解するのに骨が折れます。~中略~本書は 決して読みやすくはありません。しかし行きつ戻りつ時間をかけて、できれば夜静かな部屋でじっくりと読めば必ず感銘を受ける部分があると思います。(darklyさん)

 

数学の営みの新たな風景を切りひらく。小林秀雄賞受賞作

書籍:数学する身体
(森田真生 / 新潮社)
レビューを読む:https://www.honzuki.jp/book/265056/  

思っていたよりも、ずっと硬質で、まるで多面体の立体構造物を眼の前にしたような。思わず、居住まいを正し、背筋を伸ばして読んでしまう。  こんな薄い本なのに、広大無辺な世界が垣間見られる。(マーブルさん)

 

数学の道へといざなった岡潔の講義や随筆をまとめ上げた一冊

書籍:数学する人生
(岡潔,森田真生(編集) / 新潮社)
レビューを読む:https://www.honzuki.jp/book/275909/  

散りばめれた言葉のひとつひとつに、グッと心をつかまれました。 まず、森田真生さんの序文がいい。 岡さんへの敬愛、誠実な人柄、この本に賭ける思いが スーッと読み手に伝わってきます。(irosatoさん)

 

「1とはなにか」という数学的な問いを着想に描かれた絵本

書籍:アリになった数学者 (たくさんのふしぎ傑作集)
(森田真生 / 福音館書店)
レビューを読む:https://www.honzuki.jp/book/283848/  

 

年1回発行の雑誌「ちゃぶ台Vol.5」に執筆した随筆「聴し合う神々」

書籍:ミシマ社の雑誌 ちゃぶ台Vol.5 「宗教×政治」号
(ミシマ社)
レビューを書く:https://www.honzuki.jp/book/282220/  

 ウェブマガジン「ミシマガジン」にて2019年11月新連載スタート!

・ミシマガジン連載ページ  「聴(ゆる)し合う神々」 

 

最後に

森田さんの活動を追っていくと、大きな会社に就職することに安心を覚えたり、就職活動サイトに載っている職業だけが生き方じゃないとつよく感じます。自らの身体や感覚、人生をかけて「これがやりたい、これを突き詰めていきたい」という強い気持ちで学び続ける姿に希望を感じます。

森田さんのほかにも、知性をもった人たちが、自由な立ち位置で責任を引き受けながら、世の中を捉えていこうとする研究が活発化しています。(詳しく知りたい方は『在野研究ビギナーズ――勝手にはじめる研究生活』(荒木優太/明石書店)をどうぞ)。

インターネットにアクセスすれば、価値判断がマヒするほど膨大な情報に溢れていますが、彼ら独立研究者の知性のアプトプットに触れやすいというメリットもあります。世界の捉え方が変わる、森田さんの言葉の世界へぜひアクセスしてみてください。

 

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  1. 365bookdays編集部

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