本とその周辺にある事柄・人をつなぐ

MENU

monthly bookreview ranking

今月の1位は、魔女狩りの歴史をコンパクトにまとめた啓蒙の書『魔女狩り』(岩波書店)

本好きが集い、書評を投稿する読書コミュニティ「本が好き!」の 2020年6月の月間人気書評ランキングを発表します。 (同じレビュアーさんが違う書評でランクインしていた場合はより上位の書評のみを掲載しています。つまり2020年6月で、投票数が上位だった10人の書評が掲載されています)

 

1位

書籍:魔女狩り
(森島恒雄/岩波書店)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:42
書評掲載日:2020-06-11 09:54:43
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/82920/review/246225/

「神」の名のもとに。

15~17世紀の中世ヨーロッパで、「魔女狩り」の嵐が吹き荒れた。
それは、異端審問(inquisitio pravitatis hereticae)ともっともらしく呼ばれながらも、実のところ「狩り」というのがふさわしい、野蛮で残酷な狂気の沙汰であった。
「魔女」と見なされたのは、女性ばかりではない。男性も「魔女」として裁かれることがあった。年齢も問わず、幼児から老人まで、まさに老若男女、さまざまな人々が「魔女」の疑いをかけられた。身分階層も関係なく、昨日は学識ある紳士・純潔な乙女と呼ばれても、今日「魔女」にされることもあった。…続きを読む

---------------------------

2位
崖っぷちパラダイス
書籍:崖っぷちパラダイス
(谷口桂子/小学館)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:41
書評掲載日:2020-06-12 07:53:25
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/277325/review/246244/

起死回生を図る彼女たちの今後に、幸多かれと願わずにはいられない。

日野原翔子39歳。
アラフォー女性をターゲットにした雑誌「クワランタ」を中心に 記事を書いているフリーライターだ。

とびっきりとは言わないが、
かなりいい線をいっているはずの容姿に自信を持ち
常に異性の視線を意識してきた
自他共に認めるほど自意識過剰なところがある彼女には、
バリバリというほどではないが、
約15年、フリーランスで頑張って仕事をしてきたという自負もある。…続きを読む

---------------------------

3位
ヨハネスブルグの天使たち
書籍:ヨハネスブルグの天使たち
(宮内悠介/早川書房)
レビュアー:Yasuhiroさん 得票数:39
評掲載日:2020-06-03 16:04:13
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/267623/review/245774/

夕立のように降ってくる少女型ロボットたちのイメージを通奏低音に、五つの都市を舞台にした近未来ディストピア短編集。これは凄い、迷わず星五つ!

宮内悠介を読むシリーズ、今回は「ヨハネスブルグの天使たち」を選んでみました。2013年に発表された第二作となりますが、いやあ凄かったです、私がこれまで読んだ宮内作品中最高の出来でした。…続きを読む

---------------------------

4位
知っておきたい! 地球のしくみ
書籍:知っておきたい! 地球のしくみ
(ジョン・ファーンドン、ティム・ハッチンソン、久田健一郎、久田健一郎/東京書籍)
レビュアー:休蔵さん 得票数:37
書評掲載日:2020-06-15 06:52:42
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/289234/review/246287/

地球のうえに暮らすという共通項をもちながら、どうしていがみ合ってしまうのだろう。人間同士のいがみ合いの虚しさは、地球の雄大の前に強調されてしまう。本書はその虚しさを教えてくれる好著だ。

阪神淡路大震災以降、日本列島は地質的に激動の時代に突入したとされる。
でも、地球の歴史から考えると、激動というほどの変化ではないはず。
そう、地球は常に変化している。
それは微々たる場合もあるし、すさまじい場合もあるだけのこと。
本書は、そんな地球について教えてくれる科学絵本だ。…続きを読む

---------------------------

5位
知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと
書籍:知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと
(立花隆/文藝春秋)
レビュアー:darklyさん 得票数:35
書評掲載日:2020-06-22 22:11:19
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/289533/review/246725/

知の巨人と言われる立花隆さんの半生を自身の著作を絡めて語った回顧録。読んでいない面白そうな本がまだまだいっぱいあります。

本書は立花隆さんの半生をベースに社会人になるまでに読んだ本そして文芸春秋に勤め始めて現在に至るまでの読書及び自身の著作についての回顧録のようなものです。どちらかというと著作にまつわる話が多く立花さんの本が好きな人にはとても楽しい読み物となっています。…続きを読む

---------------------------

6位
月白青船山(つきしろあおふねやま)
書籍:月白青船山(つきしろあおふねやま)
(朽木祥/岩波書店)
レビュアー:Wings to flyさん 得票数:34
書評掲載日:2020-06-05 16:43:55
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/277462/review/245941/

時を超えて届く、その土地に生きた人々の祈り。

江戸の昔、私の生家のすぐ近所は鷹匠屋敷だったそうだ。今は大きな病院が建っているが、その頃の周囲は静かな林の中で、訓練中の鷹が舞い降りていたに違いない。屋敷の明け暮れはどんな風だったのか・・・などと考えてしまうのも、この本のせいなのである。…続きを読む

---------------------------

6位
僕が殺した人と僕を殺した人
書籍:僕が殺した人と僕を殺した人
(東山彰良/文藝春秋)
レビュアー:紅い芥子粒さん 得票数:34
書評掲載日:2020-06-23 23:12:26
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/288866/review/246762/

七人の少年を殺した殺人者と、その弁護人。二人は、三十年前の台湾で、十三歳の夏を共に生きていた……

2015年11月、アメリカのある街で、一人の男が逮捕された。未成年者誘拐未遂。
彼は、七人の少年の殺人者であることを自供した。
物語は、連続殺人者とその弁護人の一人称で語られる。
二人は三十年前、台湾で、十三歳の夏を共に生きていた………続きを読む

---------------------------

6位
海の極小! いきもの図鑑
書籍:海の極小! いきもの図鑑
(星野修/築地書館)
レビュアー:風竜胆さん 得票数:34
書評掲載日:2020-06-15 14:08:17
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/288869/review/246151/

海は命に溢れています。

本書は伊豆大島の海に生息する小さな生き物の写真を集めたものだ。著者の星野さんは、伊豆大島に住み、年間500本以上の潜水監察を行っているとのことだ。小さな生き物と言ったが、どのくらい小さいかというと、例えば海の中には、わずか1cm四方の空間に、コケムシやゴカイの世界が広がるし、7cm四方の砂場の中にも、クーマやイソヤムシなど多種多様の生き物が見つかる(もちろん目に見えない細菌の類は除いて)。…続きを読む

---------------------------

9位


書籍:芋粥
(芥川竜之介/青空文庫)

レビュアー:ぷるーとさん 得票数:33
書評掲載日:2020-06-08 08:44:58
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/219454/review/214814/

こんな食べ方をしたかったんじゃない!

主人公は、摂政藤原基経に仕えている五位の男。彼は風采の上がらない男で、同位の者たちは、彼を格好のひやかし、いたずらの対象として翻弄している。そればかりか、彼は、下位の者、道で遊んでいる子どもにまで馬鹿にされている。…続きを読む

---------------------------

9位

書籍:家族になったスズメのチュン
(竹田津実/偕成社)
レビュアー:DBさん 得票数:33
書評掲載日:2020-06-18 18:24:05
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/56183/review/246333/

獣医さんのスズメ養育の本

ちょっと前にSNSで流行ったブックカバーチャレンジに、小鳥を飼っている人が本書をあげていたので読んでみました。 北海道の獣医さんである著者の家につれてこられたスズメのチュンの話です。…続きを読む

---------------------------

 読んだ方は感想を、本が好き!へ投稿してみてくださいね。 会員登録はこちらから。

タグ

バックナンバー

著者略歴

  1. 365bookdays編集部

    365bookdays編集部です。

閉じる