今月の一位は、 #カドブン夏推し にもエントリーされた学校が舞台の小説『君たちは今が世界』(KADOKAWA)
本好きが集い、書評を投稿する読書コミュニティ「本が好き!」の 2023年6月の月間人気書評ランキングを発表します。 (同じレビュアーさんが違う書評でランクインしていた場合はより上位の書評のみを掲載しています。つまり2023年6月で、投票数が上位だった10人の書評が掲載されています)
1位
書籍:『君たちは今が世界』
(朝比奈あすか/KADOKAWA)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:35
書評掲載日:2023-06-04 05:19:27
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/317232/review/291803/
#カドブン夏推し2023 軽い気持ちで読み始めたらとんでもなく“リアル”だった。
読みながら頭に浮かんでくるのは“学級崩壊”という言葉。
6年3組は学年の途中で担任が替わることになる。
どうしてそんなことになったのか?
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1位
書籍:『学芸員の観察日記: ミュージアムのうらがわ』
(滝登くらげ/文学通信)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:35
書評掲載日:2023-06-12 08:26:45
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/316942/review/291290/
「ガクゲイイン」て何をする人?
博物館を支える学芸員を描く四コマ漫画集。
博物館に行くことは時々あっても、学芸員が何をする人か、そういえばあまり知らない。本書にもあるが、来館時に椅子に座っている人は看視員。学芸員は
”集めて 調べて 人に伝え 未来に伝える お仕事”
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3位
書籍:『テーブルはテーブル』
(ペータービクセル、Bichsel,Peter、剛,山下/未知谷)
レビュアー:hackerさん 得票数:32
書評掲載日:2023-06-09 00:19:07
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/314857/review/291961/
ドイツの児童文学賞を取った作品集ですが、大人も楽しめる児童文学というより、子供も楽しめる大人の文学という方が正しいような気がします。
ベックさんの書評で、この本のことを知りました。感謝いたします。
スイスのドイツ語圏であるルツェルンで、1953年に生まれた作者ペーター・ビクセルの日本初翻訳の作品集です。1969年刊の本書の原題は "Kindergeschichte" で、ドイツ児童文学賞を受賞しましたし、「こどもの物語」という意味に解釈していいのですが、「こども向けの物語」なのか「こども時代の物語」なのかちょっと判然としない原題でもあります。
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4位
書籍:『ひとり旅日和 福招き!』
(秋川滝美/KADOKAWA)
レビュアー:DBさん 得票数:30
書評掲載日:2023-06-09 22:38:23
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/317235/review/291806/
鰻とカツオが食べたくなる話
コロナの行動規制も終わったし、そろそろ旅行に行きたいと思っているところです。
実家暮らしの独身女性が非日常を求めて日本各地をひとり旅するこのシリーズですが、今回はまず長野から名古屋を回っての二泊三日の旅行へ。
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4位
書籍:『猫を拾いに』
(川上弘美/新潮社)
レビュアー:三太郎さん 得票数:30
書評掲載日:2023-06-15 15:37:43
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/266071/review/292226/
川上さん流の不思議なお話が21篇も詰まっています。
「猫を拾いに」は川上さんが2013年に発表した短編集。21の掌編からなる。2010年に発表した「パスタマシーンの幽霊」に似ている。どちらも掌編集で若い女性が主人公の話が多い。また状況設定が奇妙な話が多い。全部は紹介できないから気になった短編について2,3書いてみましょう。
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4位
書籍:『エミリの小さな包丁』
(森沢明夫/KADOKAWA)
レビュアー:ぱせりさん 得票数:30
書評掲載日:2023-06-11 09:47:28
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/309399/review/291987/
きちんと食べること暮すこと
まずはカバー挿画がいいなあ、と思ったのだ。
流し台の向こうに木枠の窓がある古い台所は、道具が使いやすく整頓されているし、床板も黒々とよく磨かれている風だ。鍋も炊飯器もずいぶん古い型のものだけれど、ちゃんと使いこまれている。つまり、とても居心地のよさそうな台所ではないか。
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4位
書籍:『オリヴァー・ツイスト』
(ディケンズ,チャールズ、Dickens,CharlesJ.H.、卓朗,加賀山/新潮社)
レビュアー:紅い芥子粒さん 得票数:30
書評掲載日:2023-06-19 11:31:40
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/290942/review/292407/
「お代わりをください」。そのひとことで、幼いオリバーは反逆者とみなされた。
オリバーといえば、世界一有名なみなしごだから、「オリバー・ツイスト」は読んだことはなくても、その物語は、知っているつもりでいた。
みなしご少年の愛と勇気の感動の物語。
じっさいに読んでみると、知っているつもりの中身とは、ずいぶんちがっていた。
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8位
書籍:『プリズン・ドクター』
(おおたわ史絵/新潮社)
レビュアー:morimoriさん 得票数:29
書評掲載日:2023-06-10 15:45:42
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/312967/review/292091/
「医師になるべきだったのか」という課題を持ちつつ、刑務所で働くことを決意し、受刑者たちの健康と矯正教育の改善のために奮闘する日々が綴られた一冊。
父親の跡を継ぎ医師になった著者。研修医を経て新米医師になったものの上司からの叱責の連続に病み、引きこもり状態になってしまった。半年後、復職したものの以前と同じように働くと破綻すると思った著者は、自分の内側を外に吐き出すべくおもしろいと思ったこと、仕事をしていて発見したことなどを綴った。
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9位
書籍:『Ireland』
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レビュアー:三毛ネコさん 得票数:28
書評掲載日:2023-06-10 05:02:37
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/317360/review/292065/
アイルランドの文化や歴史を紹介した本です。
知り合いに、若いころアイルランドに住んでいたという人がいたので、アイルランドを紹介したこの本に目が止まった。
まず、アイルランドには美しい自然がある。美しい山、無人のビーチ、長くて深い川など。住んでいる人もフレンドリーらしい。
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9位
書籍:『J・R・R・トールキン: 自筆画とともにたどるその生涯と作品』
(キャサリン・マキルウェイン、山本史郎/原書房)
レビュアー:休蔵さん 得票数:28
書評掲載日:2023-06-26 15:27:52
本書は、『ホビット』や『指輪物語』を発表したJ・R・R・トールキンに関する展覧会のカタログ。作者を知ることが、より作品に没入することに繋がるはずと思わせてくれた1冊。
J・R・R・トールキンとの出会いは、いまから30年ほど前の高校生の時だった。
しがない地方のちょっとした本屋の文庫コーナーに箱入りセットで置かれていた『指輪物語』。
単純にタイトルとカバーに魅かれて手にしたのが最初だった。
衝撃だった。
その映画化も衝撃で、ついDVDも買い揃えてしまった。
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9位
書籍:『おとなは子どもにテロをどう伝えればよいのか』
(ターハルベンジェルーン、西山教行/柏書房)
レビュアー:茜さん 得票数:28
書評掲載日:2023-06-05 15:00:03
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/317297/review/291877/
テロリズムとは何か、テロリストとは誰か、テロの恐怖とそれを乗り越えるにはどうしたらよいのか
2015年1月7日、フランスの新聞社をテロリストが襲撃し、編集長や風刺画家ら12名が殺害されるという一連のテロ事件がおきました。
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9位
書籍:『元の黙阿弥』
(奥山景布子/エイチアンドアイ)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:28
書評掲載日:2023-06-26 08:31:08
書評URL:http://www.honzuki.jp/book/316962/review/291334/
幕末から明治の芝居小屋へ、ようこそ。
歌舞伎をあまり知らない人でも、「知らざぁ言って聞かせやしょう」「こいつぁ春から縁起がいいわえ」といった七五調のセリフなら聞いたことがあるかもしれない。これらは、幕末から明治初期にかけて活躍した歌舞伎狂言作者、河竹黙阿弥(1816~1893)によるもの。激動期の歌舞伎界を支えた影の立役者ならぬ立作者である。黙阿弥は隠居名で、作者としては新七の名を名乗った時期が長い。
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