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monthly bookreview ranking

今月の1位は、古き世界の語りに満ちたカフェで語られるめくるめく物語『カフェ・シェヘラザード』(共和国)

本好きが集い、書評を投稿する読書コミュニティ「本が好き!」の 2021年5月の月間人気書評ランキングを発表します。 (同じレビュアーさんが違う書評でランクインしていた場合はより上位の書評のみを掲載しています。つまり2021年4月で、投票数が上位だった10人の書評が掲載されています)

1位
カフェ・シェヘラザード
書籍:カフェ・シェヘラザード
(アーノルド・ゼイブル、菅野賢治/共和国)
レビュアー:かもめ通信さん 得票数:37
書評掲載日:2021-05-19 05:16:13
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/290838/review/261332/

メルボルンのカフェで苦いコーヒーを飲んでいたつもりだったのに、いつの間にか酔わずにはいられなくなり、気がつけば頬が濡れていた。

メルボルン、セント・ギルダのアクランド通りに一軒のカフェがある。
その名は「シェヘラザード」。

古き世界の語りに満ちたこのカフェには、千と一つの夜があっても語り尽くせないほどの無数の物語がある。
中でも人を惹きつけるのが1958年、エイヴラムとマーシャの二人がなぜこの店の名を<シェヘラザード>にしたのかという長い長い物語なのだ。

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2位
一度きりの大泉の話
書籍:一度きりの大泉の話
(萩尾望都/河出書房新社)
レビュアー:あかつきさん 得票数:35
書評掲載日:2021-05-08 22:04:26
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/296758/review/261475/

萩尾氏を切らなければその後の竹宮惠子は存在しなかった. しかし,竹宮氏がいてもいなくても,きっと萩尾は萩尾望都だった.

初めましての方はこんにちは.
なんか見覚えがある名前だと思った方は,それはきっとあなたの気のせい.こんにちは.…続きを読む

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2位
サンソン回想録:フランス革命を生きた死刑執行人の物語
書籍:サンソン回想録:フランス革命を生きた死刑執行人の物語
(オノレ・ド・バルザック、安達正勝/国書刊行会)
レビュアー:ぽんきちさん 得票数:35
書評掲載日:2021-05-04 09:08:53
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/292109/review/261261/
 

死刑執行人として生きるということ

シャルル・サンソンは代々、死刑執行人を務めたサンソン家の4代目にあたる。
フランス革命期に当主であったため、ルイ16世やマリー-アントワネット、ロベスピエールといった多くの人々の処刑にあたった。
革命の暗部を担ったとも言えるシャルルは、生涯に実に約3000人もの処刑に携わったという。…続きを読む

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4位
戦争は女の顔をしていない 1
書籍:戦争は女の顔をしていない 1
(小梅けいと、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、速水螺旋人/KADOKAWA)
レビュアー:keena07151129さん 得票数:34
書評掲載日:2021-05-12 01:59:58
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/290328/review/261604/

何度も書評を読んできたのに、何故か素通りしていた作品。

僕はいつからこの作品を知っていたのか? 
僕は『読売新聞』『朝日新聞』『産経新聞』『山梨日日新聞』 
4つの新聞の書評を数十年読んでいますので かなり早い段階で知っていたはずです …続きを読む

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5位
ノーサイド・ゲーム
書籍:ノーサイド・ゲーム
(池井戸潤/ダイヤモンド社)
レビュアー:三毛ネコさん 得票数:33
書評掲載日:2021-05-15 09:40:58
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/278564/review/261752/

ラグビーをテーマにした小説です。

トキワ自動車の営業本部長に盾つき、横浜工場の総務部長へと左遷された君嶋。横浜工場の総務部長はラグビー部「トキワ自動車アストロズ」のゼネラルマネージャーを兼務することになっている。アストロズはプラチナリーグという社会人リーグに所属する古豪である。しかし、君嶋はラグビーに関しては完全な素人。選手からも不安の声が上がる。…続きを読む

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5位
サラエボの女
書籍:サラエボの女
(イヴォ・アンドリッチ、一生,田中/恒文社)
レビュアー:紅い芥子粒さん 得票数:33
書評掲載日:2021-05-05 16:24:53
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/297675/review/261334/

主人公は、生涯”お嬢さん”と呼ばれた女性。彼女の人生には、恋も友情も冒険もない。夫もいないし子もいない。ひたすら蓄財と倹約に励んだ一生だった。作者は、1961年にノーベル文学賞を受賞している。

図書館で借りて読んだ。どうして借りちゃったんだろうと思うぐらい地味で、読後感がどんよりする物語だった。

お嬢さんが、ベオグラードの自宅で死んでいるところから物語は始まる。
1935年2月のこと。
発見者は郵便配達夫だった。前日も前々日も、ベルを鳴らしても応答がなかったので、不審に思って家の周囲をぐるっとまわって窓からのぞいてみたら、いつもと同じ黒い服に身を包んだお嬢さんが、仰向けに倒れていたというわけだ。…続きを読む

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5位
闇の平蔵
書籍:闇の平蔵
(剛,逢坂/文藝春秋)
レビュアー:darklyさん 得票数:33
書評掲載日:2021-05-03 13:33:18
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/298283/review/261212/

逢坂版長谷川平蔵シリーズ第3弾。普通の捕物帳のようなストーリーオリエンテッドでありながら、池波版の特徴である人物オリエンテッドもしっかり継承している。

本書は逢坂版長谷川平蔵シリーズ第3弾です。池波正太郎の鬼平犯科帳の人気は衰えることなく、中村吉右衛門が鬼平役を降りても新キャストで映画化が発表されるなど、もはや時代劇の定番となっています。…続きを読む

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5位
ベルリンは晴れているか (単行本)
書籍:ベルリンは晴れているか (単行本)
(深緑野分/筑摩書房)
レビュアー:ぱせりさん 得票数:33
書評掲載日:2021-05-30 07:26:43
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/269524/review/261739/

まず殺人事件があった。訃報を携えて、少女は歩いていく。敗戦直後のベルリンの絵地図を描いていくように。

1945年、敗戦直後のベルリンは、アメリカ、イギリス、ソ連に分割占領されていた。
アウグステは17歳、アメリカ軍の兵員食堂でウェイトレスをしている。
ある日、戦時中にアウグステを匿ってくれたクリストフが、毒殺された。
彼女は、ソ連の司令部の将校に、容疑者の一人として呼び出される。
アウグステの疑いはすぐに晴れたが、クリストフは誰に、なぜ殺されたのだろうか。…続きを読む

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9位
ヘビと船長―フランス・バスクのむかしばなし
書籍:ヘビと船長―フランス・バスクのむかしばなし
(ふしみみさを、ポール・コックス/ビーエル出版)
レビュアー:hackerさん 得票数:31
書評掲載日:2021-05-07 05:28:44
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/297704/review/261362/

バスク地方を知らなくても、ピカソの絵で有名なゲルニカの名前を知っている方は多いでしょう。ゲルニカは、スペイン・バスク地方にあるのです。バスク地方の昔話を読むのは、私は初めてだと思います。

マメゾーさんの書評で、この本のことを知りました。感謝いたします。

まず、バスク地方についてですが、大西洋に面し、ピレネー山脈を挟んで、スペインとフランスの両国にまたがっている、独自のバスク語が話される地域です。この地方は、旧石器時代の洞窟壁画を含む遺跡が複数あることでも知られています。…続きを読む

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10位
別の人
書籍:別の人
(カン・ファギル、小山内園子/エトセトラブックス)
レビュアー:星落秋風五丈原さん 得票数:30
書評掲載日:2021-05-12 05:34:46
書評URL:https://www.honzuki.jp/book/298465/review/261534/

なぜ彼女たちは別人になりたいのか

30代前半のジナは、恋人から受けたデートⅮVをネットで告発するが、かえって彼女のほうがひどい誹謗中傷にさらされてしまう。無数の書き込みの中に大学時代の出来事を暴くようなひとつを発見して、ジナはかつて暮らした街、アンジンへと向かう。…続きを読む

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  1. 365bookdays編集部

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